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街と人をつなぐ

IKENOUE / 池ノ上

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「愛情」とは何なのか?
古宇田さんがひとつの回答を
示してくれた。
大切にしている洋服を預ける、という意味で、コーダ洋服工房はプロからはもちろん一般の方からも絶大な信頼を得ている。

古くからの商店やカフェが点在する池ノ上の商店街。下北沢のようなダイナミックな雑多さには欠けるものの、この街にはいつ訪れてもほっとさせてくれる居心地の良さがある。

私たちが訪れた初夏の頃、とあるビルの半地下のような場所に、ドアが完全に開け放たれ、たくさんのミシンと作業をする人たちの様子が見えた。通りからは中の様子が丸見えだ。あまりのオーブンな雰囲気に引き付けられ、スタッフの女性に声を掛けてしまった。その結果出会えたのが、この「コーダ洋服工房」のオーナー、古宇田 弘さん。

古宇田さんのご出身は池ノ上ではなく、東京の新橋。もともとは先代のお父様と、オーダーメードの洋服店として創業したが、時代のニーズに沿って既製服のリペアもスタート。古宇田さんが引き継いでからは洋服の修理を主軸に据え、約30年ほど前より池ノ上の地で洋服修理工房を営んでいるのだという。

コーダ洋服工房のメインの取引先は、都内の大手セレクトショップなどだ。メンズの既製服は販売時に修理する事が前提。丁寧な仕事ぶりに定評のあるコーダ洋服工房には、カフスのボタンホールや裾の修理だけで年間約12,000着もの依頼が入る。それだけでなく、一般のお客様からの依頼も受けている。もちろん皆、おしゃれにこだわりがあり、洋服を大切にする人たちばかりだ。大切にしている洋服を預ける、という意味で、コーダ洋服工房はプロからはもちろん一般の方からも絶大な信頼を得ている。その理由を尋ねると、「技術に対しての安心感があるからでしょうね」と古宇田さん。修理はすべて、外部に出す事なく自社内で行っている。工房は全部で4カ所だが、いずれも池ノ上の徒歩県内に位置し、古宇田さんの目の届く範囲だ。

「スタッフが『これでいいですか?』と僕に確認してくる。その時は、彼の中に『これでいいのだろうか?』という不安や迷いがあるから、僕に聞いてきているわけで。だから、内心僕がこれでいいんじゃないかと思っても『もっとここはこうした方が良いのではないか』と、アドバイスする。スタッフも僕も妥協しないように心がけているんです」。そんなやりとりを繰り返すことで、高いクオリティが保たれているのだろう。スタッフと古宇田さんの、仕事に対する誠実さが感じられる。

「昔より、服を直して着る人は少なくなりましたね」とも。洋服の価格が下がり、修理をしながら、何年も大切に着続ける…というスタイルは、確かにレアなものになった。洋服に対する我々の愛着も希薄なものになりつつある。そんな事を考えていたら「愛って何だと思いますか?」と古宇田さんからの逆質問。不意をつかれた。言いよどんでいると、こんな回答が。

「愛とは、手をかけることです。手をかければかけるほど、愛情が深くなっていくものなんですよ」

実体験に基づいた、説得力のあるアンサーだった。<TOMO>

 

コーダ洋服工房

〒155-0032

東京都世田谷区代沢2丁目37−15 三益ビル 1F

営業時間

平日10:00 ~ 19:00

定休日 日曜・祝日・年末年始

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古くからの商店やカフェが点在する池ノ上の商店街。下北沢のようなダイナミックな雑多さには欠けるものの、この街にはいつ訪れてもほっとさせてくれる居心地の良さがある。

私たちが訪れた初夏の頃、とあるビルの半地下のような場所に、ドアが完全に開け放たれ、たくさんのミシンと作業をする人たちの様子が見えた。通りからは中の様子が丸見えだ。あまりのオーブンな雰囲気に引き付けられ、スタッフの女性に声を掛けてしまった。その結果出会えたのが、この「コーダ洋服工房」のオーナー、古宇田 弘さん。

古宇田さんのご出身は池ノ上ではなく、東京の新橋。もともとは先代のお父様と、オーダーメードの洋服店として創業したが、時代のニーズに沿って既製服のリペアもスタート。古宇田さんが引き継いでからは洋服の修理を主軸に据え、約30年ほど前より池ノ上の地で洋服修理工房を営んでいるのだという。

コーダ洋服工房のメインの取引先は、都内の大手セレクトショップなどだ。メンズの既製服は販売時に修理する事が前提。丁寧な仕事ぶりに定評のあるコーダ洋服工房には、カフスのボタンホールや裾の修理だけで年間約12,000着もの依頼が入る。それだけでなく、一般のお客様からの依頼も受けている。もちろん皆、おしゃれにこだわりがあり、洋服を大切にする人たちばかりだ。大切にしている洋服を預ける、という意味で、コーダ洋服工房はプロからはもちろん一般の方からも絶大な信頼を得ている。その理由を尋ねると、「技術に対しての安心感があるからでしょうね」と古宇田さん。修理はすべて、外部に出す事なく自社内で行っている。工房は全部で4カ所だが、いずれも池ノ上の徒歩県内に位置し、古宇田さんの目の届く範囲だ。

「スタッフが『これでいいですか?』と僕に確認してくる。その時は、彼の中に『これでいいのだろうか?』という不安や迷いがあるから、僕に聞いてきているわけで。だから、内心僕がこれでいいんじゃないかと思っても『もっとここはこうした方が良いのではないか』と、アドバイスする。スタッフも僕も妥協しないように心がけているんです」。そんなやりとりを繰り返すことで、高いクオリティが保たれているのだろう。スタッフと古宇田さんの、仕事に対する誠実さが感じられる。

「昔より、服を直して着る人は少なくなりましたね」とも。洋服の価格が下がり、修理をしながら、何年も大切に着続ける…というスタイルは、確かにレアなものになった。洋服に対する我々の愛着も希薄なものになりつつある。そんな事を考えていたら「愛って何だと思いますか?」と古宇田さんからの逆質問。不意をつかれた。言いよどんでいると、こんな回答が。

「愛とは、手をかけることです。手をかければかけるほど、愛情が深くなっていくものなんですよ」

実体験に基づいた、説得力のあるアンサーだった。<TOMO>

 

コーダ洋服工房

〒155-0032

東京都世田谷区代沢2丁目37−15 三益ビル 1F

営業時間

平日10:00 ~ 19:00

定休日 日曜・祝日・年末年始